ヒバードになつかれた。
い、嫌なわけじゃないからね!!
むしろ・・・・・嬉しかったりして///
***
「委員長が高熱!?」
「なにか栄養のあるものを!」
「そうだ!ネギだ!」
「ネギを首に巻かれると良いのです!!」
「さん!!このネギをどうぞ!!」
「え、えええ!?」
「いえいえ、家庭科室から失敬しただけのものです!!!」
「並盛中学校は雲雀恭弥の学校のようなもの!!」
「さぁさぁ!気になさらず持っていってください!!」
(気にするよーーーーーーーーー!!!!)
放課後、応接室に行ってみることにした。
頭にヒバードを乗せた私に、かなりビックリしている風紀委員の皆さん。
訳を話すとこのありさま。・・・・・・大混乱。
(お兄ちゃん、愛されてるなぁ・・・・・・・・・・)
頂いた大量のネギを抱きしめながら、私はあることを思い出した。
「ああっ!!保健委員会の仕事!!!」
その言葉に、リーゼント軍団はすばやく反応した。(怖い!)
「何!?すいませんでしたさん!!俺達に報告するために来て頂いて!!」
「「「「「「いってらっしゃいませ!!」」」」」」
「・・・・・いや、あはははははははは。」
風紀委員の人たちに(もはやリーゼントホストにしか見えない。)別れを言って、
私は全速力で応接室を出た。
***
「また遅れました!!」
急いで保健室に入った私に、優しく微笑んでくれるシャマル先生と、
先生をにらむ・・・・・えーと、この前までは覚えてたのに・・・・
「獄道く「だから、獄寺だって言ってんだろうが!!」
えへへ、すいませんわざとでした。
ちゃんとリアクションくれるんだもん、嬉しくなっちゃうよ。
「ちゃ〜ん!どうしたのその大量のネギ?」
「あ、お兄ちゃんの風邪を知ったリーゼ・・・・・風紀委員の皆さんに頂きました。」
「へぇ、ちゃんのお兄さんがね?」
流石に重いので、ネギを地面に置くことにした。
うん、かなりある。
「す、すげぇ量のネギ・・・・・・」
「あ、獄寺君もそう思う?・・・・・・それで、シャマル先生、なんで彼がここに・・・・?」
「ちゃんのお手伝いに呼んだんだよ。今日の荷物は重いから。」
「大丈夫ですよ?獄寺君に悪いし、ひとりで頑張れます!」
「偉いね〜そうしたら、俺とちゃんの2人きりだね。」
「?そうですね。」
確かにそうだな。まぁ、別に問題は無いでしょう。
気になるのは、その言葉に明らかに眉をひそめた獄寺君のこと。
(なんでシャマル先生は、そんな彼にニヤニヤしているの?)
「おら、。早く仕事すませっぞ。」
「あ、はい!」
私は獄寺君に続いて、シャマル先生の机の上の箱を持とうとした。
そのとき、頭上で何かがバタバタし始めた。
「!!」
「どうしたのヒバード?」
「!!ヤラレタ!ヤラレタ!!」
「なっ!?ヤッてねぇよ俺は!!!」
「何で獄寺君がさわぐの?」
「そうだぞ〜隼人。」
「〜〜〜〜〜っ!」
よく分からない獄寺君は置いておいて(さりげなく酷い)
ヒバードがこう言う時って、何かあるときだよね?
なんだろう・・・・・・・
「お〜〜〜い!!雲雀恭弥!!でてこ〜〜〜い!!」
「アンタに宣戦布告に来ました〜〜!!」
窓の外からのろのろとした声が聞こえてきた。
ザワザワと皆がざわめくのが分かる。
(お兄ちゃんに宣戦布告・・・・?)
「え〜〜雲雀以外の他の人たちは来ないように〜〜〜〜!!!」
「おいおい、お前校長かよアハハハハ!!!!」
「こちとら、人質もちゃっかりいますんで、
10分以内にひ・と・り・で空き地に来てくださ〜〜い!!!!」
「まってるぜ〜〜ハハハハ!!!」
嫌ってくらいお兄ちゃんを馬鹿にしている物言い。
そういう人、大嫌い。
「おい、雲雀って今日・・・・」
「・・・・・・・・。」
どうしよう。
あいつ等はお兄ちゃんがいないのをきっと知らない。
お兄ちゃんが行かなかったら人質が危ないだろう。
でも、今からお兄ちゃんを呼ぶこともできない。
(第一、高熱のお兄ちゃんを戦わせたくない。)
他の誰かに頼むのだって・・・・危険だよね、きっと。
それなら、多少経験のある・・・・・・
私が・・・・
「獄寺君!!ヒバードお願い!!!」
「おい!?お前どこ行くんだ!?」
「風紀委員の所に行ってくる!!お願いだからここで待ってて!!」
「おい!ちゃん!?」
「2人ともヒバードお願いしますーー!!!!」
私、決めました
(いつまでもウジウジ考えるなんて事はしない)
(ただただ自分の気持ちにまっすぐに)
(曲がりくねらない信念を信じて)
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