ランボが泣いて帰ってきた。
またどうせ飴落としたとか、そんなものだろうと思ったら、
「お姉さんが!!木から!!落っこちたんだもんね!!!!!」
・・・・そりゃぁ結構大惨事だ。
***
俺はランボの後に、半信半疑ながら付いていくことにした。
だって、本当だったら大変だし。
「どこなんだよ〜ランボ、お姉さんなんてどこにも・・・・・」
「本当だもんねーー!!あそこの草陰に埋もれてるんだもんね!!!」
(う、埋もれてるって・・・・・)
で、草陰を見てみると、
(ひぃーーーーーー!!本当に誰かいる!!!!っていうか、腰から思いっきり埋もれてるーーーー!!)
説明しよう。
学校で一度はやったであろう【長座体前屈】。それをやっている体の固い人を想像してもらいたい。
それで、その人がそのまんま固まって、石みたいに動かなくなる魔法にかかったとしよう(ありえないけど)
その人をごろんと後ろに倒しきらない瞬間。くの字がXになった?うん、そんなかんじ。
わかりにくいが、今まさにそんな人がいるのだ。
「だ、大丈夫ですか!!!????」
「!?た、多分・・・大丈・・・・・!!」
時間が止まった気がした。
休日の2日間は、絶対会えないんだろうな・・・・って思ってた
ちゃんが、目の前にいるから。
(獄寺君の予言、当たっちゃったよ!!)
でも、感動している俺に対して、彼女はかなり気まずそうだ。
目を逸らして、足を見ている。
そう、彼女の足を・・・・・・
「!!
ちゃん!足怪我してるよ!!!血、血が出てる!!」
わわわ後ろのランボが血を見て失神しそう、ってかしちゃったよ!!!
俺もパニックになってるわわわわわわわどうしようどうしよう!!!!
「ともかく手当てするから、一緒に来て!!!」
「・・・・・い、いいよ遠慮するよ!!!沢田君に悪いし!!ね?」
無理して笑ってるし、俺に視線を合わせてくれない。
(やっぱり、この前のこと気にして・・・・・・)
もう気にしなくてもいいんだよ?
俺、分かったんだから。
「ともかく一緒に来てくれないと!ほら、つかまって・・・」
と、言った後に考えた。
俺はダメツナだ。小柄でひょろひょろで力も無い。
そして俺は想像した。
ちゃんを、めちゃくちゃカッコよくお姫様抱っこする・・・・・・
つもりが、引きずってる自分を。
(ちょ、いくら彼女が軽そうだからって、俺、どうするんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)
「だったら、死ぬ気で連れて行け。」
遠くのほう
最強家庭教師の愛銃が、俺に向いた。
恥
ずかしいから見るな!
(
ちゃんの前でパンツ一丁になった、俺、沢田綱吉。)
(口では「死ぬ気で彼女を連れて帰る〜〜〜〜〜!!!!」と、なんだか勇ま
しいが)
(心ではかなり嘆いてます。)
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