沢田君が何故か服を脱いだ。頭には炎が見える。ありえない。
そして、私を抱きかかえものすごい速さで走る。

モジャモジャ少年は、私の服につかまっている。


・・・・・どんな光景なんだろう。



***





気がついたら目の前には一軒の家があった。
「沢田」とあるから、沢田君の家なんだろう。
そして、迷うことなく彼は家のドアをけり破り(なんてことを!!)
階段を駆け上がり、ある部屋に入った。


途端に、ガクン!と、沢田君がしゃがんだ。炎は消えていた。彼の顔は真っ青だ。
そして、そろそろとその顔のまま、私に視線を合わせる。



その表情は、見せてはいけないものを見せたようだった。
そう、あの日の私のような、顔。


「あの、・・・・・見た?色々。」
「・・・・沢田君って、気合入れる時脱ぐんだね・・・・・。」
「へ・・・・・あ、うん。」

一応、コメントはそのくらいにしておこう。
うん。沢田君も少しホッとしてる。頭の炎のことは、いつか聞こう。

沢田君はその姿のまま(せめてシャツを着て!!)部屋の隅から救急箱を取り出し、
私の前に座った。



「ごめんね、なんか無理やり連れて来ちゃって・・・・」
「い、いや・・・・・いいよ別に。それより、いいの?」
「?」
「私のこと、怖がってたでしょう?嫌なら、放って置いてもよかったのn「ちがうよ!!!」」


沢田君が叫んだ。
顔はすごく悲しそうなのに、声はどこか威厳があった。


「俺、勘違いしてたんだ。雲雀さんの妹のイメージ図を勝手に君に貼り付けちゃって、
 優しい顔してても、【実はもっと怖い】とか勝手におもっちゃって・・・・・・・」





沢田君が、泣きそうになりながらも話してくれる。
わたし、やっぱり怖がられてたんだね。(少し・・・・悲しくなっちゃった。)
彼と目が合った。綺麗なブラウンの瞳がじっとコチラを見つめる。










「ねぇ、今更遅いかもしれないけれど・・・・・・・・俺の友達に、なってくれる?」












そういったのは沢田君で。
今までずっと友達になりたかった、沢田君で。



返事なんか、ひとつしかないじゃんか。




「そんな・・・・・当たり前だよ・・・・!!!私も、沢田君と仲良くなりたかった。」


ああ、お兄ちゃん、私やっと彼と仲良くなれたよ!!
誤解(?)も解けたよ!!幸せすぎるよ!!!


思わず、嬉しくて泣きそうになったけれど。そこは女の意地で我慢した。
そのときだった。




「よくやったな、ツナ。」



・・・・・・・・・・・・・・。

(何?・・・・・!!!!この赤ん坊・・・かわいい・・・・・!)



「14歳でついに女をお持ち帰りとは、やったなツナ。」
「誤解を招くようなことを言うなーーーー!!!!」


沢田君が、赤ん坊相手に叫んでいる。
なんて異様な光景なのだろう。


「ともかく、手当てをしねぇとな。」

そういうと赤ん坊は一瞬でナース姿に大変身☆
「ツナ、邪魔だどけ。」とか言ってるけれど・・・・・

(かわいぃ〜〜〜〜〜!!!!)


お兄ちゃんに少し聞いていた赤ん坊って、この子のことかな??
お兄ちゃんが気に入るのも分かるよ〜!!!こんなに可愛いんだもん!!
あの時のお兄ちゃんたら・・・・プププ!
頬とか緩みまくりでそれはもう・・・・・・・・


「「顔が雪崩を起こしたような感じだったんだ!!」」


?・・・・今、声がかぶった・・・・・


「ああ、俺とかぶったな。」
「だよね!よかった〜私ったらてっきり・・・って、え?」
「リボーン! ちゃんに読心術使うのやめろよな!!!!」

「読心術・・・・・?」

「ああ。俺の名はリボーン。ツナの家庭教師だ。」
「あ。貴方のことは兄から色々聞いています。雲雀 です。」
「そうこうしている間に、治療はすんだぞ。」

そういわれて足を見ると、なんていうことだ。
きっちり消毒・包帯が施されている。



「ランボのリングを命がけで取ったんだ。なにかお礼もしたい。」
「えっ!! ちゃん、ランボのリングとろうとして木に登ったの!!??」

「あ、ははは・・・・・・・」

「ママンが の為に腕によりをかけてるぞ。だから、今日は晩飯はここで取るんだな。」
「えええ!!??わ、悪いですそんなの!!」
「でも、もうママンはお前の分の材料を買ったんだ。これは無駄にしないほうがいいぞ?」


そ、そこまでされると断れない・・・・・



「じゃぁ、お言葉に甘えて・・・・・・。いつかお礼します!」
























反省してます。
ごめんなさい


(これからどうぞ宜しくね!!)
(うん、よろしく!)
(今度こそ沢山話そうね!!)








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